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歩の衣料について
歩で扱う衣料の殆どは、日本人チームにより企画デザインされております。
あえて、100％現地ではないものを取り扱っています。
以前、現地の輸入衣料を扱っていた頃に、お客様からこんなお声を頂戴しました。
着たいと思えるデザインがない。
体型に合わないため思うようなラインが出ない。
どんなに素材や色柄が良くても、着て頂くお客様のご満足に至らなければ、その良さを発揮することができませんでした。
私達が伝えたい良さは？
素材や風合い、肌触りの良さ、日本にはない美しい色使い、そこから見て取れる感性、その国に息づくスピリット････
満足頂くには？
日本人の感性に添うことが必要ではないか。
そして歩では、思いを同じくし、衣料の製作をされているメーカー様に製品の供給をお願いすることになりました。
以来、お客様からの生のご意見もお伝えし、製品作りに生かしていただいています。
日本人が日本人向けに企画することにより、デザインだけでなく実際の生活のニーズにあった衣料が生まれました。
丁寧な縫製・お洗濯に耐えうる染色・お手持ちのワードローブとのコーディネイトのし易さ等など。
もちろん製作の現地では、現地スタッフと共同で作業を行っており、その感性は注入され、技術も生かされています。
エスニックに固執し押し付けるのではなく、お客様が心地良く、そして楽しんで着られるお品を提供する事。
また、素材については出来るだけ天然素材のものを使う事。
「気持ちにも体にも心地良いものを」歩の衣料のこだわりです。
素材について
歩の衣料は、綿・麻・シルク・レーヨンなど天然原料を中心とした素材を使用しています。
インド綿
歩の衣料はインド製のものが多く、そのためインド綿100％の衣料が過半数です。 インド綿とは、インド産の綿花の総称で、柔らかく、吸湿性・通気性に優れています。 また、綿には水分を蒸散させ気化熱を奪う性質があるため、暑い季節には特に爽やかに着ることができます。 一度インド綿をご着用頂いたお客様には、「やっぱりインド綿じゃないと！」と仰って頂いております。 夏の蒸し暑さが半端ではない盆地の京都の気候には、まさにうってつけ。 こだわりの人々が多い糸偏の街に受け入れられた、とても心地良い素材です。
麻
麻は天然繊維のなかで最も吸水・発散の速度が速く、またもっとも強度のある素材です。
また、熱の伝導性が低く、冷涼な素材のため、最も涼しい天然素材とも言われています。
丈夫で、独特の光沢とシャリ感がある為、素材のファンの方も多いですね。
夏の印象が強い麻ですが、春・秋にもおしゃれに合わせられるデザインも増え、3シーズンお楽しみいただけます。
シルク
ご存じのとおり、シルクは繭から作られる動物繊維（タンパク質繊維）です。
だからこそでしょうか。夏は涼しく、冬は暖かく、まるで呼吸しているかのような不思議な素材です。
夏は、綿と同じく、繊維が内側の湿気を吸収し外側へ蒸散させる為、さらりと涼しく着られ、 一方、冬は繊維の束が体温を逃さず、薄手の生地でも空気の層にふんわり守られる為、暖かく感じます。
また、シルクは素材としての優れた特性だけでなく、他にはない美しい光沢とつや、そしてしっとりとした質感があります。
麻と同じく、シルクもファンが多い素材です。
シルク（タッサーシルク）
タッサーシルク（タサールシルクともいいます）は、英語でＷild Silk とも言わて、自然の山に生息する野生の蚕（野蚕）から作られています。
家蚕の繭から作られる一般的なシルクのようにツルツルとした表面ではなく、野生の力強さを感じさせる凹凸感のある表面が特徴なのですが、そのなかにシルク独特の光沢とつやがあり、しっかりとした風合いと存在感があります。
取り扱い数はごくわずかなのですが、是非持っておきたい上質素材です。
レーヨン
レーヨンはよく石油由来の繊維と混同されますが、ポリエステルやナイロンなどの合成繊維とは異なり、植物由来の再生繊維です。
主にパルプを原料としたセルロース繊維から作られています。
スフ（ステープルファイバー）と呼ばれていた時代もありますが、素材の中では比較的新しいものです。
水濡れに注意しなければならないなど、取り扱いが難しかったのはかつての話。
近年のレーヨンは劇的に進化して、通常のお取り扱いが可能となりました。
もともとシルクを意識して開発された繊維ですから、美しい光沢・柔らかな肌触りがあり、染色時の発色が美しい素材です。
ジャガード織などの生地は特に美しく、高級感もあります。
また、ドレープ性に優れているため、チュニックやドレスなど、丈の長いデザインの仕立てに最適で、独特の落ち感による美しいラインはデザイン性を高めます。
